相続時精算課税制度と節税
※この記事は、2021年3月に公開したコラムを2026年9月に最新情報へ更新したものです。
岡崎相続サポートセンターがお知らせいたします。
相続時精算課税制度
相続時精算課税制度とは、暦年贈与では贈与しきれないような大きな財産の贈与を目的とした制度です。課税されない枠が2,500万円まであり、2,500万円を超える分の贈与財産には、一律20%の贈与税がかかります。
贈与税の税率は他の税金と比べても非常に高いので、ある程度の財産を贈与する場合、この制度を使ったほうが節税になります。
たとえばこの制度を使わずに,5000万円を贈与した場合、その5,000万円には、なんと約2,050万円もの贈与税が課税されます。しかし、相続時精算課税制度を使えば、500万円の課税ですみます。
しかし、この課税されない分は、贈与者が亡くなって相続が発生した時、遺産総額に加算されて相続税がかけられます。 2,500万円を超えて贈与していた場合には、贈与時に払った贈与税額を引いた額の相続税が課税されます。
「それでは、単に納税の時期を後ろ倒しにしただけで節税にならないのでは」と思うかもしれませんが、この「相続時精算課税制度」のメリットは、「相続時ではなく贈与時の評価額が適用される」という点にあります。
具体例
たとえば被相続人が、土地を評価額が2,000万円だった時に「相続時精算課税制度」を利用して相続人に贈与したとします。しかし、被相続人が亡くなって、いざ土地を相続するとなった時、その土地の評価額が3,000万円に跳ね上がっていたとしましょう。本来であれば、3,000万円という評価額に相続税がかけられますが、「相続時精算課税制度」を利用していれば、贈与時の2,000万円に相続税がかかるため、大幅な節税が可能となるのです。
つまり、これから値上がりが予想される土地を相続する場合に、非常に有効な方法といえます。たとえば、税制改正での増税が告知されているような場合には、この制度を使うと良いでしょう。また、市街化調整区域が市街化区域に編入されるような場合に有効です。
ただ万が一、土地評価が値下がりするようなことがあれば、逆に損をしてしまうので気をつけてください。
【重要改正】2024年から年110万円の基礎控除が追加!選ぶ前の注意点
2024年(令和6年)1月1日以降の贈与から相続時精算課税制度が大きく改正され、2,500万円の特別控除とは別に「年110万円の基礎控除」が新設されました。
毎年110万円までの贈与であれば贈与税がかからず、申告も不要で、将来の相続財産への持ち戻し加算もされません。
これにより使い勝手が飛躍的に向上しましたが、一度この制度を選択すると「暦年課税(通常の贈与)へ戻せない」という注意点があります。
また、本制度で贈与を受けた土地には、相続税を最大80%減額できる「小規模宅地等の特例」が適用できなくなるデメリットもあります。
節税メリットと注意点の双方を踏まえ、適用前に税理士へシミュレーションを依頼することが大切です。
具体的なご相談は、相続税申告の経験豊富な岡崎相続サポートセンターまでお気軽にお問い合わせください。