不動産相続

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相続未分割財産に係る不動産所得

※この記事は、2021年1月に公開したコラムを2026年7月に最新情報へ更新したものです。


岡崎相続サポートセンターが『未分割財産』について解説します。

未分割財産とは、亡くなった方(被相続人)が残した遺産のうち、「相続人の誰が・何を・どれくらい受け取るか」という話し合い(遺産分割協議)がまだ終わっていない財産のことです。

相続財産の中に収益物件がある場合、遺産分割が整うまでの期間の収益は一体誰に帰属し、誰が申告するのでしょうか。
また、遺産分割が整った場合、その未分割であった期間の申告に影響をおよぼすのでしょうか。


収益物件が未分割である場合


収益物件を誰が相続するのかまだ確定していない場合、その物件から得られる賃貸収入の帰属について問題になることがあります。このような場合には、その収益は各相続人に法定相続分の割合で帰属することとなり、各相続人がそれぞれの割合で不動産所得を申告、納付することとなります。

【具体例】

毎月30万円の家賃収入があるアパート(相続が発生した日の翌年の3月15日まで未分割)の場合
相続人が「配偶者」と「子供2人」の場合、法定相続分は配偶者が1/2、子供がそれぞれ1/4ずつとなります。
この場合、未分割期間中の毎月の家賃収入30万円は以下のように分けて、それぞれが不動産所得として確定申告を行う必要があります。

  • 配偶者:15万円(1/2)
  • 長男:7.5万円(1/4)
  • 次男:7.5万円(1/4)

※代表者が自分の口座で一括して家賃を受け取っていたとしても、税務上は各人が割合に応じて申告しなければなりません。


収益物件が分割された場合


未分割であった収益物件がその後に分割された場合には、その収益物件は当然に相続により取得した者に帰属しますので、その後の申告、納付は相続により取得した者が行うこととなります。


遺産分割の効果


遺産分割の効果は相続開始時に遡及して効果を発生させるため、未分割財産が分割された場合には、その収益物件は、被相続人が亡くなった日にさかのぼって分割により取得した者の所有ということになります。

相続が発生した日の翌年の3月15日まで未分割の場合の固定資産税や修繕費(必要経費)はどうなる?

家賃収入と同様に、不動産にかかる固定資産税や管理費、修繕費などの「必要経費」についても、基本的には各相続人が法定相続分に応じて負担し、それぞれの確定申告で経費計上します。


税務上の取り扱い


こう考えると、収益物件から生じた賃料も被相続人が亡くなった日にさかのぼって取得した者のものとなり、確定申告をやり直さなければならないと思えるかもしれません。しかし、賃料については、相続財産から派生して生じた収入であり、遺産分割の結果には何ら影響を受けないと解されており、未分割財産の取得者が確定したからといって過去の申告をやり直す必要はありません。

収益物件が未分割の状態が続くと、入居者様との契約に影響を及ぼしたり本来行わなければならない修繕がなかなか行えなかったりと不動産経営に影響を与える場合も多々あります。被相続人、相続人、それぞれが生前よく話し合っておく、遺言書を残すなど遺産分割が円滑に行えるような対策を考えておきたいものです。

具体的なご相談は、相続税申告の経験豊富な岡崎相続サポートセンターまでお気軽にお問い合わせください。

岡崎相続サポートセンターに実際に寄せられる相談

Q.
遺産分割協議で『後から過去の家賃を長男のものにする』と決めたら、過去の確定申告の修正(更正の請求)はできますか?

A.
できません。遺産分割の遡及効は、家賃などの『法定果実』には及ばないためです。


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