【現地調査の重要性】被相続人の土地の上に配偶者名義のアパートを建築した事例
※この記事は、2023年8月に公開したコラムを2026年9月に最新情報へ更新したものです。
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【概要】
被相続人名義の土地の上に、被相続人のアパートと被相続人の配偶者名義のアパートが建っていましたが、
被相続人のアパートのみが建っていると思い込み、土地の全部を貸家建付地として評価し、申告しました。
【調査官の見解】
税務調査の担当官は、臨宅調査時に不動産の現地も確認したいということで、現地に案内したところ、
当該土地には賃貸アパートが2棟建っており、アパートの所有者、アパート所有者との地代の授受の有無等について質問があった。
1棟のアパートは被相続人名義のものであったが、もう1棟は配偶者名義であった。
そして配偶者の地代は0円であった。
【解説】
土地等不動産の評価を行うときには、不動産の現地確認調査は必ず行う必要があります。
机上だけではわからなかった多くの要因が、現地調査で判明します。
この事例においては、現地調査を怠って、相続税申告書をしたものと推定されます。
現地調査をしっかり行い建物の所有者、利用状況などを確認すればこのような申告の誤りはなかったかと思います。
不動産における評価上の判断ミスや適切な評価が行われていないケースのほとんどが、この現地調査の調査不足が原因といっても過言ではないと思います。
現地調査で確認する事項は、不動産の利用状況と近隣の状況です。
この場合、ただ単に確認するのではなく住宅地図、公図、路線価図、全部事項証明書などを持参し、これらの書類を見ながら確認する必要があります。
【対応策】
財産評価基本通達に基づき評価額を算出するのであれば、現地を確認して評価単位を決めていく必要あります。
また、現地確認は地図上に現れない段差、騒音、臭気、日照阻害なども確認することができます。
現地調査は100%実施するべきだといえます。
当事務所では現地調査もしっかりと行います。
【自用地評価と貸宅地】配偶者名義アパートがある土地の評価ルール
事例のように、土地所有者(夫)が配偶者(妻)に無償(地代0円)で土地を貸してアパートを建てさせている場合、税務上は「使用貸借」とみなされます。
使用貸借の土地は「自用地(更地と同等)」として評価されるため、評価額が下がらない(貸家建付地評価が使えない)のが原則です。
ただし、配偶者名義のアパート敷地部分と、被相続人名義のアパート敷地部分を「評価単位」として適切に分筆・区分して評価すれば、自身の敷地部分については貸家建付地評価を適用できます。
現地調査で建物の所有名義や配置、地代の受け渡し(使用貸借か賃貸借か)を正確に把握しておくことが、過少申告による追徴課税を防ぎ、適切な節税を実現するための絶対条件となります。
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