相続税の支払いは物納でも可能!
※この記事は、2022年3月に公開したコラムを2026年6月に最新情報へ更新したものです。
相続税の支払いは物納でも可能かどうかについて、岡崎相続サポートセンターがご案内いたします。
相続税の支払いは物納でも可能
相続税の物納制度とは、「納税者が申請することによって、相続税のうち納付が困難な額を限度として、不動産などの相続した金銭以外の財産を相続税として納付する制度」のことを言います。
国が用意した物納制度
相続税は、相続が発生した日の翌日から10ヶ月以内に納付しなければなりません。
相続財産の多くが”不動産”や”親が経営していた会社の株式”で占められていると、納税用の現金が不足して困ってしまいます。
そこで国が用意している制度が、物納制度なのです。
相続税を物納するための要件
① 物納できるのは、延納でも相続税が払えない場合だけ
② 物納できる財産の種類(物納適格財産)や優先順位は決まっている
物納ができる財産としては、まず以下の2つの大前提があります。
・相続財産であること
・日本国内にある財産であること
そして、物納する際の優先順位は以下の通り
第1順位:不動産・船舶・国債証券・地方債証券・上場株式等(*)
第2順位:非上場株式等(*)
第3順位:動産
③ 物納不適格財産は物納不可
不動産や株式等はその優先順位に応じて物納をすることが出来ます。
しかし、どんなものでも物納適格財産に該当する訳ではなく、物によっては物納が出来ないケースもあるのです。それが「物納不適格財産」です。
物納不適格財産とは
物納不適格財産とは、読んで字のごとく物納に適していない財産のことを意味しています。
物納不適格財産に該当すると、その財産を物納することは出来ません。
例えば、以下のような財産が該当します。
- 抵当権付の不動産
- 所有権の帰属について係争中の財産
- 境界線が明確でない土地
- 共有財産(申告期限時点で未分割の場合を含む)
- 稼働工場の一部
- 訴訟事件になる可能性が高い財産
- 劇場や工場、浴場など維持管理に特殊な技能が必要な建物or土地
- 譲渡制限のある株式
これらに共通しているのは、「管理・処分が難しい財産」という点です。
実はハードルが非常に高い?「物納」を利用する際の注意点
一見すると便利な物納制度ですが、実は税務署の審査が非常に厳しく、実際に認められるケースは多くありません。
国としては「まずは現金一括、無理なら分割払い(延納)、どうしてもダメなら物納」というスタンスをとっているため、本当に現金が用意できないという証明が求められます。
また、物納に使う土地は「すぐに国が売却できる状態」でなければなりません。
不適格財産の例にもある通り、隣の土地との境界線が曖昧な場合は、事前に測量をして境界を確定させておく必要があります。
申告期限(10ヶ月以内)までにこれらの準備をすべて整えるのは大変な時間と労力がかかるため、物納を検討する場合は、相続発生直後から専門家と連携して計画的に進めることが不可欠です。
具体的なご相談は相続税申告の経験豊富な岡崎相続サポートセンターまでお気軽にお問い合わせください。