相続遺産を代償分割する際の注意点⑩
※この記事は、2022年3月に公開したコラムを2026年9月に最新情報へ更新したものです。
相続対策は万全ですか?岡崎相続サポートセンターが代償分割の注意点について解説します。
代償分割とは
遺産の分割方法にはいくつか方法がありますが、遺産が土地や建物などの現物で財産価値が不公平になってしまうケースがあります。
それでは相続人同士が納得しないため、便宜上、法定相続分を超える不動産等の財産を一部の相続人に取得させたうえで他の相続人に対して金銭による代償金の支払い等を負担する分割方法を行う場合があります。
このような遺産分割協議の方法を代償分割といいます。
遺産分割協議の代償金の支払い
遺産となる預貯金が多くあれば代償金の調整も行いやすいですが、遺された預貯金・現金が少ないと代償金債務を負担する相続人にとって、自己の財産から拠出することになるため、代償金債務を負担する相続人に、ある程度の資力が必要となります。
このように、代償金の分配が行われることを条件に合意し遺産分割協議書に署名捺印(実印)を行ったものの、その代償金がいつまで経ってもいっこうに支払われない場合には、どのように対応していけばいいのでしょうか。
遺産を多く取得した相続人による代償金の支払いが履行されない場合でも、判例によると遺産分割協議を債務不履行解除することはできないとされています。
判例の大まかな考え方としては、遺産分割協議自体は既に終了しているため、終了後には代償金を支払う者と、代償金の分配を受けるとの間の関係が残るだけで、一部の者の債務不履行のみでは遺産分割協議全体を解除できないとしているからです。
踏み倒しを防ぐ!代償金の未払いトラブルを回避・回収する2つの方法
代償金が支払われない場合でも遺産分割協議のやり直し(解除)は認められないため、事前・事後の対策が極めて重要です。
未払いを防ぐ最大の防衛策は、遺産分割協議書を公証役場で「強制執行認諾文言付きの公正証書」として作成しておくことです。
これを用意しておけば、万が一支払いが滞った際も裁判を起こさずに相手の給与や預貯金を差し押さえることができます。
すでに協議を終えて滞納されている場合は、裁判所に支払督促や手形訴訟を申し立てる手続きが必要となります。
代償金を伴う分割を行う際は、相手の支払能力の見極めや担保・支払期限の設定も含め、トラブル化する前に相続専門の司法書士や税理士へご相談ください。
具体的なご相談は、相続税申告の経験豊富な岡崎相続サポートセンターまでお気軽にお問い合わせください。