分割しにくい土地の資産価値を守る
※この記事は、2023年8月に公開したコラムを2026年8月に最新情報へ更新したものです。
◆岡崎相続サポートセンターが解説
均分相続が一般的になったとはいえ、地主系家主の場合、長男が全不動産を受け継ぐことが家族を守る一つの方法と考える家はまだ多いでしょう。
その際に重要なのは、いかにして他の相続人である兄弟に対して、理解を求めることです。
全不動産をご長男様が相続し円満に相続できた事例を紹介します。
東京都に自宅と6棟42戸の賃貸住宅を所有する4人兄弟のご長男。
1994年に母親が他界、2010年に父親が他界。
父が他界した際に、不動産は長男が全て相続しました。
3人の兄弟は異を唱える者は一人もおらず、円満相続ができたといいます。
なぜ全不動産を長男が全部引き継いだにもかかわらず、他の兄弟から不満もなく、スムーズに相続できたのでしょうか?
今回の事例のご長男様は、自身の親に相続が発生したときにトラブルを起こさないようにするにはどうしたらいいのか、当時から考えていました。
先に亡くなったのは母親でした。
母の遺産を確認すると、意外と預貯金が多かったようで、相談者は「母親の財産を自分と父親は一切受け取るはやめ、現金は3人の兄弟だけで相続する」ということにしました。
将来父親に相続が発生した際に、ご長男様が全不動産を相続し、家業である不動産事業を受け継ぎやすくしようと考えました。
不動産の地形や接道などを考えると分割しにくかったのです。
もめずに不動産を全部一人で相続しようとしたら、現金を受け取らないほうがいいと思ったのです。
母親が亡くなってから、父親に相続が発生した時にももめないように、父親に公正証書遺言を作成してもらいました。
その内容は、現金は全てご長男様以外の兄弟に相続させ、不動産は全て相談者が相続するというものです。
父親の相続発生時には遺言書の内容どうり、他の兄弟には現金を、不動産はご長男様が相続することになりました。
なぜ成功した?「不動産の1人独占」で揉めないためのポイント
分割しにくい土地や賃貸物件を1人に集中させて継承する場合、最大のハードルとなるのが「遺留分(他の相続人が持つ最低限の取り分)」への配慮です。
本事例のように、生前から「母の相続時に兄弟へ現金を渡しておく」「父の遺言で現金を他の兄弟へ配分する」といった工夫により、遺留分を侵害しない(または兄弟が納得する)財産バランスを整えることがトラブル回避の鍵となります。
また、単なる口約束ではなく「公正証書遺言」を残すことで、遺言の無効主張を防ぎ、スムーズな名義変更が可能になります。
不動産と現金の評価額に大きな差がある場合は、後から代償金を払う「代償分割」も含めて税理士などの専門家と事前に対策を練ることが大切です。
岡崎相続サポートセンターでは初回60分無料相談を受け付けております。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。